ついたち省エネニュース

皆さん、こんにちは。

今回は省エネルギーに重要な燃料消費量が簡単にわかる方法をご紹介します。

まず、準備といたしまして…

 1.ヒンジを外してバーナを開けます。

 2.バーナノズルに刻印された容量を調べます。

 (ハゴなら4.00、ダンフォスは U S gal/hの下に4.00と表記されています。単位はガロン/時間)

 3.ノズルアダプターに取り付けてある、低燃ノズルL(点火棒に近い側)、高燃ノズルHの2箇所です。

 

確認していただけましたか?(分かりにくいときは、点検整備している機械屋さんに何ガロンが付けてあるのか聞くといいです)

今回は低燃L=5.00、高燃=6.00が取り付けてあると仮定して、話を進めます。

熱風発生機の送風ファンにおいて、ダイアルを高めの設定(7~8以上、200㎥/分位)で回してみて下さい

熱風温度は100度位の設定値に。(但し、テフロン加工品が使われている場合は、変形等に充分ご注意ください)

バーナスイッチをいれ、バーナのぞき窓から着火確認が出来たら低燃焼消費量カウント開始。

数秒後に、のぞき窓から見える炎の勢いが増すと同時に、ソレノイドダンパーが "カチ”という音と共に切り替わったら高燃焼消費量カウント開始です。

 

〈着火時の低燃焼消費量の計算〉

 

バーナ油圧計を確認し表示が0.8Mpa(約8kg/㎠)の場合、ノズル容量1.00は約4ℓ/h(1時間に約4リットルの噴油量)なので、

 低燃焼は Lノズルのみ燃焼し、5.00×4=約20ℓ

 毎秒にすると、 20÷3600=約0.0056ℓ/s

 毎分にすると、 20÷60=約0.33ℓ/min

切り替わりが10秒後とすると、約0.056ℓが着火時の低燃焼消費量となります。

 

〈設定温度までの高燃焼消費量の計算〉

 

次に、高燃焼カウント開始から例えば15分ほどで(外気温により変化する)100度の設定値に達し、ソレノイドダンパーが下がり低燃焼になったとすると、

 高燃焼はLとHノズルが同時に燃焼するので (5.00+6.00)×4=約44ℓ/h

 毎分にすると 44÷60=0.73ℓ/min

 15分だと 0.73×15=約11ℓが設定温度までの高燃焼消費量となります。

このあとは、100度の設定値を維持するため低燃焼、高燃焼の繰り返しに移り、毎分0.33ℓと0.73ℓが消費

されていきます。

この場合、低燃焼は温度保持、高燃焼は昇温の役割が大です。

また、断続、全停止使用時は着火後の高燃時間が長くなり、設定温度も振れ幅が大きくなる傾向があります

例えば、1時間内が低燃、高燃、半々の比率と仮定すると、(バーナの空気比調整、熱風発生機の性能、外気温により比率は大きく変化する)

 低燃焼は0.33×30(トータル分)=約10ℓ プラス 高燃焼は0.73×30(トータル分)=22ℓで

合計約32リットルが1時間の消費量となります。

今回の設定で着火開始から半日(6時間ほど)低燃、高燃の繰り返しで稼働した場合、

 0.056ℓ「着火時の低燃焼消費量」+11ℓ「設定温度までの高燃焼消費量」+(32ℓ×6H)=約203.06ℓ

このような方法で、その時々使用状況に合わせた燃料消費量を知ることができます。

 

 〈燃料消費量と燃焼時間はイコールの関係〉

 

省エネのために出来ることは?

燃焼に必要な空気量を正確に供給できる燃焼分析されたバーナに取り換えると

①燃焼の発熱量が高まり火炎の温度が上がることで、燃料消費量の多い高燃焼時間の比率を著しく減少させることができます。

②熱風発生機内の熱伝達を阻害する"すす”の堆積をなくす効率の良い燃焼が続き、昇温が早く、高燃焼時間が少なくなり燃料消費量が大きく減少することになります。

③製品へのリスクが無く熱風発生機を省エネにでき確実な方法です。

 

 

 

 

 

 

2019年07月01日